私は、共働きの一般家庭に生まれ育ちました。
歯科医師とは無縁の、サラリーマン家庭です。

父母はとても忙しく、祖父母に身の回りの世話をされながら
幼少期を過ごしました。
それから、地元の城東高校に進学し、徳島大学歯学部を卒業後、歯科医師免許を取得しました。
卒業後は、徳島大歯学部大学院に進み、研究と歯科臨床を
共に頑張っていました。
全国各地の学会に参加発表をしたり、論文を書いたり。
毎日、朝7時大学へ行き、帰宅は12時を過ぎる毎日でした。
忙しいあまりに体調を崩したりもしましたが、
毎日とても充実していました。
そして、大学院卒業と共に歯学博士取得をしました。

しかし院卒業後、開業医に就職活動をしましたが、
女性歯科医師にまだまだ男性社会のハードルがあり、
院卒の女性というだけで就職すら断られたこともありました。
頑張っても、女性であることがいけないのか？
女性は、可愛く笑ってあまり出しゃばらないほうが好かれるのか？
とモヤモヤと思っていたとき、主人と結婚して、
2人の息子たちを授かりました。
これが、バリキャリを目指す私の大きな転機になりました。

私には育児を助けてくれる、義両親や両親がいません。
また、勤務先に産休育休もなかったので、産前ギリギリまで働き、産後2カ月で仕事復帰するということをしました。
育児しながらの仕事はかなり大変でした。
私はそのころボロボロでした。

歯科医師として頑張りたい一心でいましたが、長男が3歳のとき「ママ、おしごとやめて」と言われてしまったのです。
今思うと、長男は私に仕事を辞めてほしいのではなく、
自分に母親の矢印を向けて欲しかっただけでした。
それから、私は、息子たちに、仕事の話や、楽しかったり嬉しかったりした話を積極的にするようにしました。
必ず、私が作った晩ご飯を一緒に食べるようにしました。
日曜日には息子たちと公園に出かけたり、
一緒に過ごす時間を増やしました。
仕事も18時までと時短にして勤務医をしていました。
でも、はやり遅い時間まで働くのが
通常の歯科医院がほとんどで、
早く帰る私は、子供がいるだけで使えない歯科医師として見られ、肩身の狭い思いをしていました。

ですが、人がどう言おうと18時までで仕事を終わり、
あとは愛する子供たちとの時間にする日々は最高に幸せでした。
私がとても幸せそうに働いているからか、
長男5歳次男4歳の時
「ママ、ぜったいおしごとやめたらだめだよ」と
言ってくれたときは、
運転しながら涙がとまりませんでした。

この言葉をきっかけに、
私は今のひかり歯科クリニックを開業することを決めました。
私と同じように、女性であったり、育児中であったり、
悪いことしてないのに何かしら窮屈な思いをして働いている
歯科業界の女性に、
家庭も仕事も大切にでき
伸び伸びと働ける歯科医院を作りたかったのです。

そして、頑張るお母さんや女性の姿を見て、
1人でも多くの子供たちに歯科業界に憧れを持って
未来の歯科業界で働く素晴らしい人材になって欲しいです。
弱さも失敗も成功も全てを受け入れ愛しているという育児を、
歯科医師として働く人生をかけて、私は息子たちにしたいです。
息子たちには、優劣関係なくチームで助け合える仲間を将来持ってほしいのです。

人は鏡です。
だから、まずは私がひかり歯科クリニックという最高のチームを作り、愛する仲間たちと助け合う場を実現し、
息子たちに「ママみたいになりたい」と
言ってもらえる大人になります。
愛する家族と仲間たちのために
ひかり歯科クリニックを素晴らしい歯科医院にします。